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Feature

GIFT School
スペシャル対談

NAOKI TOMITA × ASUKA ISHIKAWA

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ASUKA ISHIKAWA (以下 ASUKA)

以前から色々とご活躍だった富田さんが今度はフリースクールを始められると聞いて、ずっと気になっていました。

今回のスクールは富田さんと服部さんのお二人で始められたんですか?

 

 

NAOKI TOMITA

GIFT School (以後、GIFT)以前は、NINJA WORKS(http://www.ninja-works.jp/

という会社を仲間とやっていて映像を作ったりしてました。

でもその時から

「何かしら爪痕を残すようなことはしたいね」

と話をしていて。

 

「これから面白いのは、街作りか医療か教育だろう」って話してたんですけど、

医療も街作りもなかなか素人がはじめるのは難しい。

 

そのタイミングで自分に子どもが産まれて、子どもが産まれると育児書を読んだり、

「子どもをどう育てるか」ということに思い至るようになって。

そこで改めて子供ってどういうものなのか、今の教育がどういうものなのかを深く考えて

「これはやばいよね」っていう話になったんです。

子どもが育つにつれて保育園探しをしたりしたけど、本当に入れたい学校がない。

だから、「じゃあ作ろう!」ってはじめたのがこのプロジェクトなんです。

 

ASUKA

最初に「はじめよう」と思ったのは結構前でしたよね?

 

NAOKI TOMITA

もう4、5年前からですね。

本当はそれが去年の4月の予定でしたが、コロナのせいで今年に持ち越して。

やっと4月にオープンできることになりました。

 

ASUKA

はじめてお子さんを持たれて、保育園、小学校などの教育を考えた時、

違和感を感じたのはどんなところにですか?

 

NAOKI TOMITA

教育の問題って世界共通の問題なんですよ。

いわゆる公教育のシステムっていうのは今から120年前くらいに基本の形ができて、それが世界中で取り入れられた。

どこにいっても大体、同じ形。

根底にあるのは言われたことを言われたとおりにやる、労働者を教育するという思想なんです。

もちろんみんながそれを意識しているわけではないと思いますが。

 

子どもはひとりひとり違うのに、その違いを無視して30〜40人のグループにまとめて、

同じことを同じタイミングで、基本的には同じやり方で子供たちに与えていく方法が今もとられているんですよね。

それってもう違うんじゃないかなって思ったんです。

 

ASUKA

私は「学校に行くのが当たり前」と思って育ってきたので、

学校は好きじゃなかったけど「当たり前だから」って行ってたんですよ。

でも、娘や息子たちが学校に通うようになって子どもたちが違和感を感じて訴えてきたことで、

「ああやっぱり。当たり前に感じないケースもあるんだな」って気付いたんですけど。

 

そう思ったら富田さんは早いですよね、気付くのが!

娘さんはおいくつでしたっけ?

 

NAOKI TOMITA

まだ5歳です!

 

自分自身は学校でうまくいってなかったわけではなかったけど、違和感はずっと感じていたんですよね。

で、それこそ以前の映像の仕事とか、なんのためにやっていたかというと世界をよくしたいっていうのがあったから。

それで色々な問題を深く考えていくと教育に行きつくんですよね。

 

ASUKA

すごくわかります。その気持ち。

 

教育って、どこまでを教育って捉えるかによると思うんですけど。

私は以前友人のクリエイターと子ども向けのワークショップをやっていたことがあって。

大人になったときに自分の好きだっていう気持ちを主張できるかどうかは、

子どもの頃にどれだけ色んなことを見たり触れたりしているか、

そういうことが自信と経験になっていくということがすごく大きいなと思うんですよ。

やっぱりそれは後からではなかなか難しいのかなって。

そこを含めて、もちろんお勉強も大切ですけど、それ以外のところを教えていってあげたいというか・・・

でもそういう機会があまりにもないですよね。

 

NAOKI TOMITA

ないですよね。

そういうのってほんとは計算みたいに教えられるものじゃなくて、

「好奇心を持ちなさい」とか「地球を大事に思いなさい」

とかって自然と育まれていく気持ちですよね。

どういう環境で育ったか、一緒にいる大人が何を大事にしていたかっていうので、

自然と伝わって身に付いていくものだと思います。

 

ASUKA

そういう機会や場所を我々大人は提供していかなきゃいけないなって思いますよね。

みんなそう思っているはずだけど、やっぱりなかなかできないし、

どうやっていいかわからないっていうのももちろんあると思うし。

 

NAOKI TOMITA

大人は大人でやっぱり大変じゃないですか。

教育の問題は、社会の問題でもある。

 

思っていてもなかなかできないし

どうやって、やっていいかわからない。

 

大人も生きていくのが大変だから、

教育については“卵が先か、鶏が先か”だなと思いますね。

 

この学校もね、100人いたら100人みんなに合う学校じゃないと思うんですよ。

NAOKI

 

 

ASUKA

GIFTっていうのはどういう学校なんですか。

 

NAOKI TOMITA

どんな学校になるんでしょうねぇ…?

 

ASUKA

きっとGIFTの中身って、TIAMの読者が抱くいわゆる普通の学校というイメージとだいぶ違うんと思うんですよね。

具体的にどのような感じで進められるんでしょうか。

 

NAOKI TOMITA

「みんな違うんだよ」っていうことを学校の仕組みとして徹底したいと思っています。

 

異年齢の関わりがあったり、個別の学習の時間があったり。

なるべく30人一括みたいな…もちろん学校も変わってきている部分もありますけど、それとは違う、

仕組みとしてそれぞれが学びやすいかたちを一緒に見つけたいなと思ってます。

教材も、見てわかる子もいれば、聞く方が得意な子もいるし、書いて覚えるほうが良い子、

座ってるのがいい子、寝っ転がってたり、歩き回ってた方が集中できる子もいる。

 

それって大人でもそうじゃないですか。

はじめは一人で自分の型を見つけるのは難しいと思うけど、大人も一緒に見付けてあげられたらなと思います。

 

ASUKA

ある程度は我慢できる子の方が多いし、「みんな我慢してきたんだから我慢しなさい」って学校でもやっぱり言われるんですよ。

でも私も社会に出てからもそうですけど、言葉にできない違和感みたいなものってあるじゃないですか。居心地の悪さとか。

そういう自分が置かれている環境の居心地が良い方が良い仕事ができるのと一緒で、子どもも絶対にそうだと思うんですよね。

 

勉強ももっと伸びるし、学びたい欲も増える。

それはすごく大きいですよね。

 

NAOKI TOMITA

我慢にもいろんな我慢があると思っていて。

 

例えば今、自分がこういう学校を作りたいから我慢して頑張るとか、

何か上手くなりたいから練習を頑張るとか。

そういうのは必要な我慢だと思うんですよ。

 

でも自分を押し殺して、自分の好きなことを自分で無視しなきゃいけない我慢って、なんのためなんだろうって思う。

一言で我慢って片付けられちゃうと、大人も子どももしんどいかなって。

 

ASUKA

大人も子どもに我慢させているのがわかって言ってますもんね、

学校の先生も。

 

そういうものが当たり前になっているのが、今の時代的にもかなり問題ですよね。

 

NAOKI TOMITA

そうですね。

 

ASUKA

わたし実は仕組みがよくわかっていなかったんですけど、WEBサイトを拝見して勉強して(笑)

多くのインターナショナルスクールと同じように、公立に籍をおきながら通うようになるんですか?

 

NAOKI TOMITA

いろんな方法があるんですけど、子どもが学校に行けなくなったとき、学籍をおいたまま、

フリースクールなど他の学校にも通っていいことに一応なってるんですよ。

 

一度入学して、「通えない」となって、こういうフリースクールに通うようになった子は、

学校とやりとりをして学習の計画やレポートなどを共有すれば、

ちゃんと出席として認めてもらえて小学校卒業できるんですけど。

 

ただ、はじめから公立に通う気がなく、

入学せずにGIFTのようなフリースクールに6年通ってから公立の中学に入りたいとなったとき、

最悪受け入れてもらえない可能性がある。

 

ASUKA

そんなこと教えてもらえないですよね?

 

NAOKI TOMITA

そう、教えてもらえないんです。

 

ASUKA

最近、娘が学校に行かなくなったんですけど、行かなくなってから周りの話を色々聞くようになって、

その中でみんな公立に籍を置きながらインターに行ったりフリースクールに行ったり、

そういうやり方があるんだということを知ったばかりで。

 

うちも娘が行かなくなったとき、学校側は取り敢えず来させようと一生懸命でしたね。

それでフリースクールの話をしたら

「それだと親御さんが送迎しなくちゃいけないし大変ですよ」

とか言われちゃって。

 

できるだけ学校に来るような話の流れに持っていこうとする。

しかも出席扱いを認めてもらうのも大変ですよね?

 

NAOKI TOMITA

そうなんですよ。

まあでも一回公立に入学したうえで、ちゃんとしたスクールに通う分にはだいたい認めてもらえますし、

GIFTも公教育と連携して、担任の先生か校長先生、もしくは特別支援の先生とやりとりをして、

レポートを出して出席が認められるように直接、保護者のサポートするのでその辺は安心してください。

 

ASUKA

今後は絶対にGIFTのような学校って増えてきますよね。

 

NAOKI TOMITA

そう思います!

 

ASUKA

うちは4年生の10月から学校に行けなくなっちゃたんですけど、

でも本人は中学からは学校に行きたいと言うんですね。

 

それを考えた時に勉強させなくちゃと思ったんですけど、塾とか集団に入るのは本人「無理だ」と。

そこで家庭教師をと思って、大手とかで最初は探したんですけど。

「何か違うな」って感じて、結局個人の方を友人に紹介してもらいました。

 

その方は普段インターナショナルスクールのお子さんを教えてらっしゃる方で、

たまたま私と同い年、娘ともとっても気があって、

そうしたらなんとはじめて2ヶ月で1年分の算数全部終わったんです。

週2回1時間ですよ?!

 

NAOKI TOMITA

へええ!それはすごい(笑)

 

ASUKA

勉強するのがすごく楽しいと。

だからキッカケや相性みたいなものって本当に大事だなと思うんですよ。

先生に褒めてもらうのがうれしいみたいで、そこの信頼関係も含めて。

 

NAOKI TOMITA

GIFT Schoolも、100人いたら100人みんなに合う学校じゃないと思うんですよ。

子どもと親とで選択をして、自分の居場所が選べるようになると良いなって。

もちろん公立の学校にも素敵な先生が沢山いらっしゃると思うけど、ただ選べないじゃないですか。

良い先生との出会うか出会わないかは宝くじみたいなもの。

 

ASUKA

ほんと、先生との相性ですよね。

小学校の時なんか特に、担任の先生が全教科教えるから。

 

うち中学3年の息子も学校嫌いなんですけど(笑)

でも小学校高学年のときに担任してくれた先生がすごく良い先生で、

「あの先生じゃなきゃ絶対に学校に行ってなかった」って言ってましたね。

 

それで、ちょっと話が戻るんですが、こちらの学校はカリキュラムはどうなってるんですか。

普通に国語・算数・理科・社会とか?

 

 

NAOKI TOMITA

大きくは3つのブロックに分かれていて、1つはベーシックスキル。

読み書きとか、算数、英語は個別の学習時間でやります。

先ほど言ったように各々、勉強しやすいスタイルを探しながらね。

その上で、自分でどこまでやるかっていうことを先生と一緒に決めていく。

それで1週間の学習の計画をつくってそれにそってやっていく予定です。

 

2つ目は、お昼ご飯を自分たちでつくる暮らしの中での学び。

1日1時間半くらい時間をとっていて、作るだけじゃなくて通年のプロジェクトとして考えています。

食って気候風土や文化、歴史、サイエンスにも結びついていろんなことが学べるんですよね。

旬のものを学んだり、生産者のところに行ってみたり、味噌を作ったり。

そういう生活に結びついたものとしてやっていきます。

 

3つ目はプロジェクト的な学び。

大体1〜2ヶ月くらいかけてひとつのテーマをいろいろな角度から深く学んで行く予定です。

知識ももちろん大事なんですが、全て覚えてはじめて生きてくる知識としてではなく、

概念を学ぶことを大事にしたいと考えています。

例えば戦争というテーマで何年に何がおきたか、ではなく、なんでそうなったか、

というパターンを学んだりすると、応用が効き、推測ができるようになるんです。

 

ASUKA

そう言う学び方をすると、推測も比較もしやすいですね。

 

NAOKI TOMITA

暗記はできたとしても3ヶ月後には8割忘れる勉強じゃしょうがない。

 

ASUKA

興味を持って調べたくなるような勉強をしてほしいですよね。

 

NAOKI TOMITA

学校の中ではひとりひとりのことをちゃんと知ることを大事にしようと。

 

さっきも言った通り、自分たちの好きなこと、幸せの形もひとりひとり違うから。

その自分の好きだと思うことをしながら生きていく力をつけていくことが大事だなと思います。

可能性をつぶすことはしたくないなとは思ってるんですけど。

 

勉強しないんでしょ、なんでも有りなんでしょうって言われるけど、

全然そんなことなくって工夫しながら普通に勉強もします(笑)

 

ASUKA

それは全て異年齢のグループで取り組むんですか?

 

NAOKI TOMITA

そうですね、例えばご飯はみんなで作ります。

でもプロジェクトは3歳と15歳が一緒にするのは難しかったりするので、

だいたい2、3学年ごとのグループでやったりします。

 

ASUKA

改めて、3-15歳までですか?

幅広いですね!

 

NAOKI TOMITA

そう

一日の中で自分だけでやる時間もあれば、ペアで活動、上の子が下の子の面倒見たり、

年齢が近くても、算数が得意な子が苦手な子に教えたり。

一日の中でいろんな形で過ごしていければ良いなと思います。

 

ASUKA

登校日は週5ですか?時間は?

 

NAOKI TOMITA

週5です。

9時から15:30まで。放課後は19時位まで。

 

ASUKA

先生は何名?

 

NAOKI TOMITA

常勤が2名、非常勤3名。毎日3〜4人大人がいて、それと保護者のボランティア、

加えて学生のボランティアなんかが入ってくれたら面白いなと思っています。

 

ASUKA

場所が『青山COMMUNE』ですから、お昼になるといろんな人がくるのもいいですよね。

 

NAOKI TOMITA

シェアオフィスにもいろんな人がくるし、お昼にはレストランにいろんな人がくる。

マーケットもある。例えばマーケットで「こんなものが採れたんですよね」って話を聞いてからそれでお昼を作ったり。

例えば「みかんが採れすぎちゃった」なんて話を聞いたら、じゃあそれで何か作って、売るところまでやってみようとか。

 

ASUKA

社会科見学じゃないけど、お手伝いに行っても良いですもんね。

 

NAOKI TOMITA

そうそう、紙の上だけで3+5をやっていてもなかなか「理解」って難しいですよね。

でも、お金のやり取りや、例えば10個しかないものをどう分けるかとかを考えれる機会があれば数字がより入ってくる。

どっちもやっていければすごくいいんじゃないかなと思います。

 

ASUKA

例えば、週2〜3回で習い事みたいな感じでは?

 

NAOKI TOMITA

一応そう言う枠もあります。

これからの学校のあるべき方向も変わってくると思うし、親の働き方も変わってくるんだから、

週5である必要もないですよね。

 

ASUKA

オンラインとか。

 

NAOKI TOMITA

そうです、そうです。

 

最初は学校に行かせようとして相当娘とぶつかったんですけど、

でも、私は学校に行くか行かないかより、親子の信頼関係が崩れる方が怖かった。

ASUKA

 

 

ASUKA

自分に合うような学習スタイルを見つけるってなかなか難しいと思うんですよ。

その辺りはどうやっていくご予定ですか?

 

NAOKI TOMITA

見てればわかると思うんですよね。

超基本的ですけど、知ろうとするかしないか。

今の学校の中にも志がある先生も絶対いると思うんですよ。

でも難しいのはそもそもクラスの人数が多いせい。最大39人ですから。

 

やってみて思うのは1人で見られるのは10人が限界、それでも多いっていうこと。

だからまず、大人の数ですよね、理解のある大人の数を増やすこと。

 

ASUKA

先生のタスクをこなさなきゃいけないというプレッシャーもすごいですよね。

先生がそういう状態だと子供がのびのび勉強できるわけもなく。

 

NAOKI TOMITA

それタイムリーな話題で、文科省がはじめたPR、

「教師のバトン」っていうハッシュタグご存知ですか?

そもそも新任の先生、先生を志す若者に向かって教職の素晴らしさを伝えようというコンセプトの企画だったのに、

いざはじめてみたら「教職つらすぎて死にたい」みたいなツイートばかりになっちゃってるらしくて。

 

ASUKA

PTAもですよね。

PTA役員も本来、子供たちがより良く過ごすために親たちがなにかしてあげようというポジティブなことのはずなのに。

やるべきことを押し付けられる強制的な仕組みが問題だと思ったし、色々諦めるしかない状況が歯痒くて。

 

こういう学校があるってことを知らない方がまだ沢山いらっしゃいますよね。

ブログに娘のことを書いたりしてるんですけど、そしたらすごく反響があったんです。

「学校に行きたくない」って子が思った以上に多くて、誰かに聞いてほしくても、

なかなかオープンに話せない話題だから、悩んでいた方も多いみたいで。

 

でも、うちの娘も最初は「学校に行くくらいなら死にたい」からはじまって、

でも今は家庭教師の先生と勉強したいってところまできたので。

なんかそういう途中経過をみて「すごく安心した」「学校に行かない選択肢もあるんだ」ということで、

すごくいい話を聞けましたって言ってもらえることも多いので、

発信していくことの大切さを感じましたね。

 

NAOKI TOMITA

「不登校」って言葉がそもそもよくないですよね(笑)

すごくネガティブじゃないですか。

 

ASUKA

発言力のあるH氏も「子どもたちはこれからどんどん学校に行かなくなる」って言ってて。

そっちの方が自然だなって思っちゃったんですよね。

必要な情報は自分でどんどん取りに行けてそこから学べて、学校の中にいないと勉強できないような状況ではない。

 

おまけに子育てって正解がないじゃないですか。

「自分が正しい」とも確信できない中で子どものために何ができるかなって考えた時に、

心地の良い環境をどう提供してあげられるかだなと思ったんですよね。

 

最初は学校に行かせようとして相当娘とぶつかったんですけど、

でも、私は学校に行くか行かないかより、親子の信頼関係が崩れる方が怖かった。

 

うちの娘、3日くらい前に

「本当に学校行かなくなってよかった〜」

って言ったんですよ。

ホントあの時に無理強いしなくてよかったです。

 

「学校に通えない、なんてセンスのいい子どもたちなんだろう。」

って思ってますから。

NAOKI

 

ASUKA

GIFTのメンバーはどんな感じですか?

 

NAOKI TOMITA

15人くらいからのスタートで、いろんな子がいますよ。

今の教室って、前向いて先生のほうむかってピシッと並んで座ってなくちゃいけないとなると、

そこからはみ出した動きたい子は、みんなと一緒から外れちゃって、みんなと違うところが目についちゃうと

「君は普通じゃないね」ってなっちゃうけど、こういう空間で、みんなバラバラにしていてそれが見えなくなってくると、

逆にそれがみんな一緒で普通だよねって見えてくる。

 

ASUKA

今は本当に、普通とかこうあるべきというものは作られたものでしかないから、

それに人を当てはめていくのは無理がありますよね。

 

NAOKI TOMITA

人ってそんなに簡単に変わらないんじゃないかなと思います。

だって二千年前の人も同じようなことで悩んでいる。

技術が進歩すれば、世界の問題は解決するって信じていけれど、所詮技術を使うのも人間。

人としてのあり方、幸せってなんだろうって考え続けて二千年です(笑)

 

そもそも幸せって仕事で稼ぐとか、そういうことじゃなくて、もっと身近なところにあるもの。

幸せを見つけられる大人になれるかどうか、そういう感性とセンスは教えられないんですよね。

コロナ禍で世の中が変わってきて、これまでの現状が幸せじゃないと気づき始めている。

 

これまでは、海外では教育に違和感を感じた親が自分で学校を作ってしまうというケースが多かったんですよね。

GIFT Schoolもそうですが、日本にも少しずつそういうケースが増えてくると思います。

「公」教育なんだから、みんなでやればいいと思う。

空き家なんてどこでもあるし、先生のお給料も町内で割ればそんなに高くない。

先生じゃなくて自分たちでやるという選択肢もある。

やる気のある人に学んでもらって、場所をもっている人に提供してもらって。

 

このギフトは逃げ場じゃなくて、よりよい選択肢のモデルであるという自信を持って進んでいきたい。

「学校に通えない、なんてセンスのいい子どもたちなんだろう」って思ってますから。

 

Gift school FOUNDER

 

富田 直樹

日本生まれ、5-20歳までをスペイン・マドリードで過ごす。

ヨガ雑誌の編集を経て、2011年にビデオグラファーとして活動をはじめ、企画、撮影、編集を行なっている。

2015年子どもが生まれたのをきっかけに「子どもの可能性を広げる教育」を実現するために、GIFT Projectを立ち上げる。

 

服部 亮

慶応義塾大学大学院修了。

同大学先端生命科学研究所にて合成生物学の基礎研究後、国際特許事務所にて国内外の知的財産権の保護と活用に従事。

2013年より経営コンサルティング会社を起業し、ベンチャー企業や教育機関を中心に経営サポートを担う。

2015年、コミュニケーション戦略及びクリエイティブ制作のNinjaWorks株式会社を共同で立ち上げ、

同メンバーと共に「新たな教育のカタチ」を実現すべくGIFTプロジェクトに取り組んでいる。

 

「GIFTは民間教育が出来る役割を考えておこしたアクションのかたち。

子どもたちの可能性を広げる選択肢のひとつになれば」と服部さん。

 

 

GIFT School

港区南青山3-13

COMMUNE内

https://gift-ed.org/

Contact : info@gift-ed.org

※現在一期生を募集中

※アフタースクール生も募集中

 

COMMUNE表参道

https://www.instagram.com/commune_omotesando/

 

Writer / Ai Matsumoto

Photographer / Toyohide Kanda

 

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