「すごい高校生と中学生のアーティスト兄弟がいるから、ぜひ会ってほしい」
とニューヨークの友人から連絡があり、東京 代官山のストリートアートギャラリーへ。
そこで出会ったのは、ごく普通の高校生と中学生でありながら、
すでに自分の一番好きなものが見えている兄弟でした。
SHART & BAHK
二人が生み出すアートは、スプレーを使って描く「グラフティ」と呼ばれるもの。
家族所有の敷地内の壁に描いた上の写真も、二人の作品。
なぜグラフティに惹かれたのか。今後の夢は?
二人にインタビューしました。
グラフィティと は ...
1970年代にニューヨークで、スプレーやフェルトペンなどを用いて壁や電車などに落書きをすることから始まったとされる。
1980年代に入り、少数のグラフィティ行為者が前衛芸術家として持て囃されるようになった。
そのような傾向は、米国において以前から存在していたが、初期のキース・ヘリングやジャン=ミシェル・バスキア。
などにより、世に知られることとなった。この米国の落書き文化の源流としてキルロイ参上や、ギャンググラフィティが見てとれる。
また、1983年に公開された映画『ワイルド・スタイル』によって初めてメディアに通され、世界中に蔓延した。
< Wikipediaより >
- 二人のことを教えてくれる?年齢は?
なんでグラフィティに興味を持ったの?
僕が15歳で、弟は13歳。
最初は街に描いてあるグラフティに興味を持って、写真撮ってた。
それを真似しながらノートとか、机に描いたりしてたんだけど。
2012年にatomico(アトミコ)っていう人から
「スプレーでも描いてみれば?」
って言われたのがきっかけで、スプレーでも絵を描くようになった。
彼はアメリカのマイアミに住んでるんだけど、僕がInstagramで連絡をとって知り合ったことがきっかけ。
それで最初はステッカーに描いてみてたんだけど、どんどん描きたい気持ちが高まって。
もっと大きな所に描いてみたいって思うようになった。
両親の会社の敷地内に描けるスペースがあるから、そこでいつも練習してる。
息子がグラフティに興味を持ったのは、TSUTAYAでグラフィティの本を目にしたことがきっかけだと思います。
まだ10歳くらいだったかな。
かっこいー!って。
そこからですね。真似して描いたりしだしたのは。
それから、彼らが「英語ができる」というのは大きなポイントかもしれないです。
Instagramで気になったアーティストや海外の人にもどんどんコミュニケーションをとって
いくので、自然と日本以外の国にも友達が増えてています。
といのはお母様からのコメント。
インターナショナルスクールに通う二人。
語学だけでなく、アートなどの授業も多く、それらから受ける影響もあったのではないかとのこと。
SNSで世界中とコネクトでき、語学もますますコミュニケーションツールになりつつある今、
日本に固執しない彼らは、今の時代の象徴のよう。
- 絵を描くことが好きなんだね。
毎日描いてる。
家にもアトリエスペースがあるから、毎日キャンバスに描いてる。
- グラフィティを描くのって、何かそれらを通して伝えたいメッセージがあるからなの?
そういうわけじゃなくて、
単純にスプレーで描くのが楽しいから。
描くのが好きなんだ。
- 一つ疑問なのは、こんな大きな絵どうやって描くの?
キャンバスなら引いて全体感見られるけど、こんなに大きな場所に描くのってどうやるんだろうって。
腕や足を使って測りながら描く。
中に塗る色で塗ってから、アウトラインを描くんだよ。
- なるほど。暇さえあれば絵を描いてる感じ?
いつもペンとシールは持ち歩いてる。
暇...はなくても描いてるよ。
いつでも描いてる。
- そんな二人が今一番会いたい人は?
(フランス人ストリートアーティスト)
そんな息子たちの影響で、両親は代官山に国内初のストリートアートギャラリーをオープン。
現在、世界中のストリートアーティストからのオファーが殺到中。
新たなストリートアートのコミュニケーションの場となっていくことは、間違いないでしょう。
JINKINOKO GALLERY は2018年10月に東京 代官山にオープンした国内唯一の ストリートアーティストを中心としたギャラリー。
こちらのギャラリーは国内外のアーティストを展示・販売するスペースだけでなく、 1970年代から発生したグラフィティアートが現在、
芸術や文化、アートシーンにおいて、進化及び深化し世界各国で活躍する多くのアーティストを輩出している現状を国内外に情報発信しています。
jinkinoko gallery
Gallery Address
東京都渋谷区猿楽町22−1
info@jinkinokogallery.com
http://www.jinkinokogallery.com/
代官山のこちらのギャラリー以外にも、江戸川区内に「EDOGAWAWALL」と呼ばれるストリートアートギャラリーも運営するご両親。
二人はここの大きな壁やシャッターを使って、グラフティを練習したり、大きな絵を思いっきり描いているのです。
「子供達の好きなことを思いっきりやらせてあげる」
というご両親の協力体制は素晴らしく、でもそれ以上に私が感じたのは
「子供の好きなものを一緒に楽しむ」
という姿勢。
子供が興味を持ち出したものが、いつの間にか家族みんなの好きなものに
なっているのを感じて、素晴らしいことだなと感じました。
最後にこんな質問を投げてみた。
- 二人の将来の夢は?
夢は。。。もう叶った!
思春期真っ只中の二人が発する言葉は多くはないものの、
その分、本当に伝えたいこと、話したいことを話してくれているなという印象でした。
「夢はもう叶った」
という二人の今後の活躍と、これから抱くであろう新しい夢がいつどんな風に実現していくのか、
若きアーティストの二人の成長から目を離せません。
SHART (兄)
BAHK (弟)