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中学受験記録

 

小学3年生の3月。

学童の代わりに、進学塾に通わせることにしたのが、

息子の中学受験スタートのきっかけ。

 

昔と違って、今はほとんどの私立中学が4教科受験だから、

もし中学受験を目指すのなら、このタイミングが一般的な

入塾のタイミングになる。

 

塾に入れたのは、息子本人が受験を希望した場合対応できるように、

選択肢を広げられるように

・・という考えもあった。

 

最初の2年間は、ただただ習い事のようで、友達に会いたくて塾に通い、

たまにずる休みしながらもサッカーと塾という毎日が当たり前になっていた。

 

入塾の際

「難関校を目指すなら、辛いだろうけどお子様に圧をかけないと」

という塾の先生にはきっぱり

「NO」

と言った。

「勉強よりも大事なことがある。それを制限してまで無理して偏差値の高い学校に

行かせる必要を感じない。本人がのびのび、毎日楽しく生活できることが一番!」

 

が母論だったけど、最後の1年というか、最後の1ヶ月で覆された・・・

 

6年生になってからの1年間は壮絶で、週5日の塾に週3日はサッカー。

自分の意志で

「どうしても受験したい!サッカーも休みたくない!」

といい続けた割に、行動が伴っていなくて、何度喧嘩になったかわからない・・・

 

母親としては失格だと思うけど、感情的になって息子の前で泣いたこともあるし、

彼も私に物凄い暴言を吐いて部屋に閉じこもったこともあった。

お互いに辛くて

「もう受験なんてやめればいいのに!」

と何度言ったかわからない。

 

何度も何度もぶつかって年が明け、最後の1ヶ月。

そこからかな。

息子が少しづつ変わっていったのは。

 

自分の実力と向き合い始め、毎日朝から晩まで勉強するようになった。

どうしても行きたい学校がある。というのが彼のモチベーション。

 

最初は

「これだけ頑張っているんだから、それだけで結果オーライ」

と思っていたけど、日々頑張る息子を見ていたら

「これだけ頑張っているんだから、受からせてあげたい」

に私の考えも変化していった。

 

それで最初の2年間を振り返り、とても後悔したんだよね・・

自分ではまだ生活のコントロールなんてできない小学生。

もっと私がうまく導いてあげられていたら、最後の最後でこんなことには

ならなかったんじゃないかなって。

そもそも塾を選ぶ時点で、かなりミスったなって。

(最後の2ヶ月個人指導塾とWスクールにしてから、偏差値が10近く上がった)

 

受験初日、第一志望校の合否判定結果が出た後。

ケロッとした顔で「また次頑張るわ」と自分の部屋に入っていった息子。

ドアを開けたら、布団にくるまってワァーワァー泣いていた。

その時の彼の姿と、代わってあげられない無力さは、きっと一生忘れないと思う。

 

「中学受験は親の力量」

とはよく言ったもので、

親の計画性と根気強さが必要で、おかげでメンタルと忍耐力が鍛えられた・・・。

でも、一緒に泣いて笑って、親子の絆が強くなるのを一番感じて、

今では息子が以前よりも近くに感じる。

多分、彼もそう思ってると思う。

 

息子との3年間を振り返り、これから中学受験を検討しているパパママに

アドバイスするとしたら・・・

「何はともあれ最初の塾選びがかなり重要」だということと、

「私のように自由奔放にさせすぎると後が大変」ということ。

毎日コツコツできているかどうかは、親がチェックして導かないとダメだなと。

(一人でできる子はできてしまうんだろうけど)

 

今日無事に進学する学校の制服の採寸も終わり

今は新しい学校生活を楽しみにしている息子。

 

まだまだ続く子育ては、時に辛く心折れそうになることもあるけど、

子供達がいてくれるから、今の私があって、こんなに色んな感情を

引き出してくれるんだなと思う。

 

気がはやいけど、子供達が大きくなった時に、今を振り返りながら

早く一緒にお酒が飲みたいわ!

あと7年。きっとすぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Writer

ASUKA ISHIKAWA / TOKYO

TIAM FOUNDER / PR

キッズから大人まで国内外のファッションブランドのPRと、広告のアートディレクションを手がける。
その経験と知識を集約しキッズファッションマガジンTIAMを立ち上げる。

16歳12歳0歳の母。

Instagram @asuka__ishikawa

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